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Howto : 設定の変更

該当製品:
SZ010-U00
SZ030-U00
SZ130-SIL
SZ130-U00
SZ310-SIL
SZ310-U00
SZ410-SIL
SZ410-U00
SUZAKUで設定を変更する方法

SUZAKU では Rom Filesystemと呼ばれる読み込み専用のファイルシステムを採用しています。このため汎用ファイルシステムのように、任意の場所にファイルを作成することができません。さらに、ハードディスクドライブの代わりにフラッシュメモリを2次記憶装置として使用しているため、ファイルの保存方法は一般的なLinux システムと異なります。

ROM Filesystem

組み込み機器の場合、Linuxで採用している汎用的なファイルシステムではオーバヘッドが大きく、また電源の即断にも対応できません。組み込み機器の場合、ROM焼後には基本的な設定の変更は行われないという仮定のもと、基本ファイルシステムは読み込み専用の小さなファイルシテムを採用することにしまし た。

しかし、これでは開発中にわずかな変更のためにもROM(SUZAKUではフラッシュメモリ)を書き換えなければらないため、オーバヘッドが大きくなってしまいます。このため、SUZAKUではROM Filesystem以外に Flat Filesystemという擬似ファイルシステムを採用しています。

RAM Filesystem

ROM Filesystemと違い、RAM上に作成されるファイルシステムです。このファイルシステムでは書き込みが許されていますが、RAM上にファイルが作られるため再起動などを行なうと保存したはずのファイルが消えてしまいます。

Flat Filesystem & Flat Filesystem Daemon

Flat Filesystemは、LinuxのVFSに登録される一般的なファイルシステムとは異なり、ユーザランド側で実装された擬似ファイルシステムです。ユーザランドアプリケーションはRAM Filesystem(下記参照)にファイルを生成し、Flat Filesystem Daemon(flatfsd)と呼ばれるデーモンに保存を依頼します。

デフォルトの設定では、/etc/config/にRAM Filesystemがマウントされています。アプリケーションやユーザはこのディレクトリに設定ファイルなどを保存します。書き込んだだけでは普通の RAM Filesystemと同じですから、リブート後にはファイルは消えてしまいます。

そこで、flatfsdに/etc/config/内のファイルをフラッシュメモリに保存するよう要求します。Flat Filesystemへの保存要求はUNIXシグナルのSIGUSR1を使います。

flatfsdへの保存要求例:


[SUZAKU /]# killall -USR1 flatfsd

/etc/config/以下に作成されたファイルはフラッシュメモリにflatfsdによって保存されます。保存に使われるフラッシュメモリリージョンはConfigです。

flatfsdはSUZAKUがブート時に一度オプション '-r'を付けて起動されます。これによってflatfsdはフラッシュメモリのConfigリージョンからファイルを取りだし、/etc/config にファイルを再構成します。ファイルの再構成後、再度flatfsdがオプション無しで起動され、保存要求を受け付けるために常駐します。